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速報!造山古墳埴輪列現地説明会


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98年1月11日に行われた、「造山古墳群現地説明会」の模様をお伝えします。

 これは吉備の中心地の造山古墳群をめぐる遊歩道建設に際し、35m程度にわたって、約100本ほどの円筒埴輪と盾型埴輪の列が直線的に並んでいるのが発見されたものです。
 よく「古墳の周りに埴輪をたて並べてあった」という表現は聞きますが、実際に埴輪がこれほどの数、列をなして発見されたのは珍しく、岡山市の教育委員会では、最低限の記録をしたうえで遊歩道の設計を若干変更して現状で保存することになったそうです。
 将来の調査などに備えて、このたびは地中に戻してしまうため、できるだけ多くの人にみてもらいたいと、この現地説明会となったようです。


 おりからの小雨のなか、午前10時の開始時には、ずらっと長い人の列ができました。ちょっとずつすすむ人のあとから進むと、ありましたありました。すぐ足元におよそ30センチくらいの丸い輪が、ずっとむこうへ続いています。標識をみますと、「105」となっていて、掘り出された部分の最後が105番目の埴輪のようです。
 「これは、まだ下があるのですか」
 「ええ、まだ30から40センチは埋っていると予想できます。」
 「掘って見てはないのですか」
 「今回は掘り下げていません。」(残念)
 「これは埴輪の一番上ですか。それとも上の部分がまだあったのですか。」
 「まだ上の部分があったようです。以前の地下げ工事の時、埴輪が出たという話が伝わっていますし、そのときこの上の部分はこわされたようです。」
 「この盾型埴輪というのは?」
 「円筒の外に盾のような板がくっついているもので、ところどころにあります。」
 なるほど、ところどころに「盾型埴輪」と書いた表示板が置いてあります。
 「これは、後ろの2号古墳の辺とも平行ですし、この前の山を削ったあととも平行になっています。造山古墳より少し新しいようですが、何らかの関連はあるようです。」

 興味はつきない説明会でしたが、早く再調査をしてほしいものです。

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