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山伏のミニ修験場・三田山

  我が家の近くにこんなものがありました。倉敷市三田(みつだ)、旧2号線を通っていますと、北に見える山に岩場のようなところがあります。何だろう?木村パン工場横の交差点を北に入ってみました。
 車を止めて山に近づくと「五流尊龍院三田山修験道場」という看板がありました。五流尊龍院というのは、倉敷市児島にある修験道の聖地です。「児島修験」ともいわれて、岡山県北の山々や鳥取県の大山などが修行の場のようです。そこの修験道場がこんなところにもあったのです。

深山で滝に打たれて・・・

 山に少し入ったところに平屋の建物がありました。「道場」とありますが、車数台が止まっていて、中で何か集まりが行われているようでした。今でも修業が行われているのでしょうか?
 もう少し奥へ入っていくと滝があります。人家からすぐ近くなのですが、何か深山幽谷の趣があり、着替える小屋や滝に打たれる場所なども整備されていて、いよいよこれは本格的ではありませんか。

岩場に鎖が、そして役行者の石像も

 そこからは急な岩場の連続になりました。2~3ヶ所に鎖があり、それを手にして登って行くようになっています。
 またところどころに石仏のようなものがあります。よく見ると修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)です。道々、最近整備されたようなあともあります。
 散歩にはちょっときついですが、なかなか雰囲気のあるいいところです。

そして「山上大権現」が

 一番上には社殿があり「山上大権現」とありました。電気も引かれ、ここへ籠もって修業できるようにもなっているのでしょうか。
 この山には、西に平安時代の山上仏教の聖地「福山」があり、東は吉備の聖山として有名な「日差山」が連なっています。古代の山陽道の南に連なる聖山たち、そのちょうど中間にかっての山伏たちが修行の場をつくったのでしょう。それが今に至っても地元の人達の熱意で保存されているようでした。

 近くにこんなところもあるんだ・・・吉備再発見の一日でした。(2007,3)

 PS:すぐ下の「八幡宮」は、まるでこの山がご神体でもあるかのように、真後ろに背負っていました。

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