番外編・1600万年前は「マングローブ」の林???
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今日は「吉備文化」のはるか昔のお話をちょっとはさませていただきます。古代吉備が栄えたのは、およそ1600年前といわれます。で、それに1文字「万」を追加した頃のことです。
岡山県の最北部、津山市から鳥取県へと抜ける国道53号線沿いに、「奈義町」というところがございます。そのあたりに最近珍しい「化石」がぞくぞくと見つかったのです。
「ビカリア」って、どなたもご存知ないですよね。私もそうでしたが、ちょう
ど人の指くらいの大きさの巻き貝でございます。今から約1、600万年(万年ですよ
)前の日本近海の浅瀬に多数いたようなのでございます。人類がアフリカで「発生??
」しはじめたのが約500万年前といいますから、その約3倍くらい前のようです。
この吉備地方??は、東南から北西にかけて「古瀬戸内海」という海が貫徹しており
まして、そのころは岡山県全域が海だったり浅瀬になったりしていたようなんです。今
は「山地」と言われます、岡山県奈義町あたりも「津山海」と呼ばれる入り海の一部で
した。
そして、なんと、そこには「マングローブ」の林が・・・。
詳しくは「奈義町」の「ビカリアミュージアム」でぜひ実体験をしていただきたいのですけれども、当時「マングローブの林」の下で生息しておりました「ヤマトビカリア」や鯨の骨など、さまざまな化石が今続々と見つかっているのです。「ビカリアミュージアム」の周辺にはそういった「化石」がごろごろころがっていまして、私自身もこの歳で初めて標本でない自然の「化石」に触れてしまった感激を忘れられず、ついつい「趣味の古代吉備」のページにこのような「番外編」を書いてしまったのです。
それにしましても、岡山あたりが「マングローブ」の生い茂る熱帯性気候だったとは
。地球が自然に冷えてくる過程のうちなのでしょうか。それとも地球の「極」の位置が
変動して、今の岡山あたりは当時はもっと低緯度地帯だったのでしょうか。
素人の私にはなんとも判断がつきかねますが、「古代吉備」に興味をもたれるみなさ
まには、ぜひともこの奈義町の「ビカリアミュージアム」一度訪れていただきたいと思
った次第ではあります。(99、5)
休:月曜または、祝日の翌日
PS:同じ奈義町の「現代美術館」もなかなかよかったですよ。皆様。