帶江西国三十三観音

三十三 番

二日市 駕龍寺境内

三十三番(華厳寺)は、二日市の南端、駕龍寺境内にありました。お寺の山門をくぐると、内側にもう一つ門があります。その左横に十九番と並べて立っておられました。11面観世音菩薩です。駕龍寺は、昭和52年に同じ二日市の北端、六間川岸から移転してきていますので、江戸時代の当時この観音様はそちらにあったことになります。この観音様、なぜか蓮華座ではなく「酒樽」様のものに乗っているのです。これには驚きました。結願の観音様がです。「後世に誰かがいたずらしたのだろう」という方もおられましたが、はたしてどうなんでしょう。むしろ飢饉が全国的に広がるなかで、33観音巡りを終えた信者たちが、駕龍寺の前でささやかな酒盛りをし、それをこの観音様がやさしく見守っていた・・・・。なんて私は考えたいのですが。

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