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沙羅の花の咲くお寺

   県道倉敷玉野線。このあたりは天城街道というのですが、その道を南東に進んで行きますと、天城、藤戸の街に入ってきます。左に大きな橋(盛綱橋)と「藤戸まんじゅう本店」があるところで、右側に立派な石垣が見上げられます。これが藤戸寺で、源平合戦後、佐々木盛綱が浦の男の霊を弔うために大法要を行ったところです。

 祇園精舎の鐘の聲
 諸行無常の響きあり
 沙羅双樹の花の色
 盛者必衰の理を顕わす
 奢れる者久しからず
 ・・・・・・・・・

 これは平家物語の一節ですが、源平ゆかりの藤戸寺には、何とこの「沙羅の花」が咲いていたのです。
 梅雨たけなわ、「沙羅の花を観る会」が同寺で開催されるという話しを聞いて訪れてみました。沙羅の木とは日本ではナツツバキのことを言い、朝咲いては夕べに散り、平家物語では、この短い花の命を人の一生のはかなさ、平家一門の栄華と没落にたとえているわけです。
 藤戸寺の客殿の庭には立派な沙羅の木が花をつけていました。白い清楚と言うにぴったりの花で、雨の中でゆっくりとながめていますと、なんとも心が洗われるといいますか、癒し効果抜群の花でした。「これが1日で花ごとポロリと落ちるのか・・・」バタバタと忙しい日常を離れてゆっくりとした時間を過ごさせていただきました。

 この藤戸寺には、源平合戦ゆかりのものが多く残され、展示されていました。いくつかを下記に載せておきます。

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