頭で食べる店、体で食べる店

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 山陽放送TV、私の地元岡山のTV局です。ローカル番組で「VOICE21」とかいうのが毎週木曜日19時から1時間放送されます。
 この番組けっこうなお化け番組で、最近では食べ物路線で視聴率を稼いでいるようなのです。年に一回、登場願ったお店を集めて倉敷市の百貨店で、企画を組みます。「Voice21 あの店この店大集合」とか名乗っています。
 もちろん、最近毎年登場のラーメン店も登場するのです。
 今年も日替わりで6店が登場したようです。
 で、私と久しぶりに会ったVoice21某ディレクターとの会話です。
 「この○○なんだけど、僕は最初に数回通ったんだけど、考えてみるとその後行ってないなー。横はいつも通るんだけど。美味しいとは思ったんだけどなー。何でそのあと行ってないんだろう。」
 「あ、それって頭で食べたのと違います?。頭で食べて美味しいと思っても、そのあとなぜか行かない店ってありますよ。」
 う〜〜〜ん。うまい表現をするものです。さすがTV局のディレクターさん。
 頭で食べる・・・。
 そう思って考えてみますと、逆に「あれっ、なんでだろう?。」と思うけれども、けっこう通っているラーメン店もあるのです。そんなに特別美味しいとも思わないのですが、なぜか通ってしまうお店。私の幼い頃からの思いなのでしょうか?「これって、体で食べているのかな?」なんて考えてしまいます。

 私のつたない経験ですが、岡山出身で東京や京阪神のかたから「いろいろ人気のラーメン店に行ってみたが、岡山のあの店には及ばない。」というメールをいただきます。その岡山の店っていうのが、倉敷ですと第二又一や百万両だったり、岡山では天神だったり、やまとだったり、今は無き天満屋前地下のすわきだったり、あれっというような田舎の某店だったり・・・。こういう現象を称して、私は「ラーメンは人生だ。」などと唱えているわけですけれども。
 私などは、なぜかラーメン学会会長などをおおせつかったものですから、ラーメンを食べる時ついつい、「麺がどうだ」「スープは」「チャーシューは?」なんて観察してしまいます。ところが、そうして高得点を自分で付けておいて、その後全く行かないラーメン屋さんもあるのです。
 逆に、自分で考えると、「う〜〜ん。あそこは普通なんだけどもね。」なんてお店に、特別近いとか便利だとか思わないのに、ついついいつのまにか通っているお店・・が存在するのも事実なんです。そして、その日の体調によるのでしょうか?いつのまにか足が向いている店は、その日によって濃い味の店だったり、あっさり味の店だったりするのです。これが「体で食べる店」なんでしょうかね?。

 やはりラーメンは食べ物なのです。食べ物って、理屈どうりにはいきませんよね。「頭で食べる店・体で食べる店」、さすがVoice21で番組を作っているディレクターさんです。うまいことをいうものですね。(2002,11)

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