とおす
杉原栄治写真館タイトルへ戻る
 昭和33年12月
 「とおす」とは籾摺作業のことです。大きな籾摺機はとても高価で、しかも大勢の人手がいりました。当時は「とおす引き」といって、籾摺作業を請け負って村中の農家を廻ってくる人達がいました。組合うちの数軒がまとまって依頼し、「とおす引き」は朝から各家々を順に廻って作業をし、その間はその組合の人々もそれぞれの家に行って手伝ったものです。最初の家に当たると、子供達がまだ目覚める前から庭で大きな発動機の音がして、あわてて起き出したりしていました。また、その間はほこりがひどく、家の窓という窓を締め切って閉じ篭っていたように思います。
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